矢吹健を称える会

REX 恐竜物語の矢吹健を称える会のレビュー・感想・評価

REX 恐竜物語(1993年製作の映画)
2.0
 安達祐実はピーマンが嫌いである(葛藤)
→誕生したREXが何も食べない
→「草のそばにピーマンがなっている。
  それをREXのそばでおいしそうに食べれば、
  REXも草を食べるかも」
→安達祐実、生ピーマンにかぶりつく(葛藤解消)


 これ神がかり的な作劇法ね

 角川春樹がコカインで逮捕される直前に撮ったというアレな一本だが、冒頭、挿入歌(米米CLUB)のかかるタイミングが絶妙に変&尺長すぎで、さっそく不安を感じさせる。全体的に平場はそこまで駄目じゃないんだけど、「見せ場」(と監督その他が思っている部分)になると途端にものすごい珍奇なことになるのが不思議である。クライマックスが雪のクリスマスイヴで、「寒いの苦手だもんね」なんていたわっておきながら祭りの会場を連れ歩き、あげく雪降るなか安達祐実とREXがダンス……謎の画面エフェクトのあと、謎の合唱シーンへ……ってかこのシーンからラストまでは、踊ったりスキーしたり気球乗ったりいろいろやっているが、なんかもう隅から隅まで変。あと子供騙し。悪役はちゃんと怖くないと駄目でしょう。
 ラストもそれでいいのか(服着替えただけじゃん)感はあるが、まあしかし珍作として一見の価値はある。