「欲望の翼」と「花様年華」の残り香だけで成り立っているような1960年代香港を舞台とする三部作の三作目。
一般的に評判は良くないようだが、近未来場面もそこに登場する木村拓哉も特に気にならない、というか悪くない。
そもそも今回は先の2作もストーリー自体二の次で見ていたので、本作も初見ながら超豪華な女優陣を見ているだけで満足。
とにかくフェイ・ウォンの透明な表情、チャン・チーの震える手、そして、出番は少ないながらも圧倒的なコン・リーの涙…それで十分。
トニー・レオンと20年間付き合って2008年に結婚したというカリーナ・ラウも「欲望の翼」の(というよりは2003年に実際に自死した)レスリー・チャンの幻を追いかける役で出演している。