「早春」を久々に鑑賞。ほとんど内容忘れていたが、途中から思い出した。
これ、長い。結構、退屈なんだが、淡島千景はかわいい。 で、今回再見して発見したんだが、これって、成瀬巳喜男監督の「めし」にある部分が非常に似ているんだよね。
それは、夫(池部良)の行動に嫌気がさして、妻(淡島千景)が家をしばらく空けるというところね。 成瀬の「めし」でも同じなんだよな。
本作では、夫の浮気が原因で妻が嫉妬して家を空けるが、成瀬の「めし」では、既に倦怠期に入ってるわけ。
で、夫(上原謙)の行動ひとつひとつにイライラしてるヒステリーな妻(原節子)って感じね。この原節子がいかにもセックスに飢えた倦怠期のオバサンという感じだから最高なんだけど。w
で、これは似すぎと思い調べたら、小津は、「早春」の脚本を執筆する段階で、 参考に林芙美子の原作「めし」を読んでるわけよ。しかも、シナリオの「めし」も読んでるわけよ。
で、成瀬の「めし」は51年の映画なんだよな。てことは、多分、小津は、映画の「めし」も見てる可能性大なんだよな。
だから、かなり、本作は「めし」に影響されていると思いますよ。私の見解ですけどね。 とにかく、今回、本作を再見して、その事に気づいたのが最大の収穫でした。