コーカサス

マイアミ・バイスのコーカサスのレビュー・感想・評価

マイアミ・バイス(2006年製作の映画)
3.0
かつて1987年、火曜よる9時から放送していたテレビドラマ「特捜刑事マイアミ・バイス」の制作総指揮を担当していたマン監督が、自ら映画化したポリスアクション。
リコを演じたフォックスも本作の映画化を強く熱望し、マン監督に自ら企画を提案し、見事往年のテレビドラマがスクリーンに甦った。

麻薬密売人になりすまし、潜入捜査に挑むソニー (ファレル)とリコ (フォックス)の息の合ったコンビぶりや、ソニーとイザベラ (コン・リー)の危険なロマンスをテレビシリーズ同様スタイリッシュに描く一方、『ヒート』や『コラテラル』を彷彿とさせる高解像度キャメラを使ったマン監督ならではの銃撃戦など、緊張感溢れる展開に目が離せない。

しかし、それだけに肝心の犯罪組織のボス・モントーヤ (トサル)の行方が、最後まで描かれていないのは残念。
あの頃と何ら変わらないマイアミの日差しのように、時代は変われど “80年代を意識した” 結末を用意していたなら、もっと良作になり得たはずだ。

ちなみに、1987年火曜の夜のお楽しみは、そのあと10時から始まる「俺がハマーだ!」へと続く。

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