ニクガタナ

ゴールデンボーイのニクガタナのレビュー・感想・評価

ゴールデンボーイ(1998年製作の映画)
3.5
サイコボーイ ミーツ 潜伏ナチス戦犯。秘密握られ狂気の継承サスペンス。「ユージャル・サスペクツ」でブライアン・シンガー監督に興味を持って公開当時劇場で鑑賞。老人と少年って関係は何観ても惹かれるが、特に本作は狂気を共有する共存関係という点が魅力。ホロコーストに異常な興味を示す主人公のクールで狂気を帯びた優等生の佇まいが良かった。ナチスの残党役イアン・マッケランの芝居も凄みがあって流石。同性愛者への迫害も酷かったナチス役をゲイの身でよくぞ。アウシュビッツで生き残ったユダヤ人の病室での反応の凄まじさに、ユダヤの血を引くゲイのブライアン・シンガーのナチへの憎悪を見た。スティーブン・キングの原作に期待しすぎたためか、特に結末のインパクトは弱く感じたが、ブライアン・シンガーの堅実な作家性が本作でよく分かった気がした。
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