今は亡き俳優、ブラッド・レンフロ。
きっと良い俳優になっていたに違いないのに、本当に惜しい…。
ナチの残忍な過去に惹き付けられると同時に、その過去を封印して"普通のアメリカ人"として暮らしていた老人の狂気を掘り起こしてしまう。
そして感化されていくトッド。彼もまた心に秘めていた狂気をどんどん顕にしていく。
駆け引きをしながら、互いの間合いを詰めていくデンカーとトッドのやり取りはスリリングだし、イアン・マッケランの静かだけど凄みのある演技にも圧倒される。
ナチスの制服を強引に着させられた時のシーンは恐怖すら感じた。
昔観て以来、二度目の鑑賞だったけれど、大人になった今の方がゾッとする。