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ゴールデンボーイのJのレビュー・感想・評価

ゴールデンボーイ(1998年製作の映画)
3.5
ホロコーストに強く興味を持つトッドは、近隣に住む老人デンカーが元ナチスの残党だと気付く。
秘密を守る代わりに収容所での出来事を語ってもらうことにしたトッド。しかし、ナチスの残虐性にのめり込むうちに、次第に己をコントロール出来なくなり殺意すら抱くようになる…

ナチスを題材に取り上げているが、描かれているのは戦争の話ではなく、ホロコーストなどそれらに感化された若者がどのように変化していくか…といったニュアンス。

だとすれば映画的にはもう少し善悪どっちかに振り切っても良かった気がする。
完全に闇堕ちするか耐え忍ぶか…。その辺りの描写は少し中途半端だった。

ただ、戦争の恐怖を知らない現代人が戦争に興味を持ち、それを再現しようとする恐ろしさは感じた。
世界中を探せば実際にそういう人がいてもおかしくないと思う。

翼を手にして誰よりも高い場所にいると勘違いしていると、後で必ず報いが来る。

間違った歴史は繰り返してはならない。
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