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獣人雪男のpechinpahのレビュー・感想・評価

獣人雪男(1955年製作の映画)
3.0

和製キングコングを目指したと思われる東宝特撮
まだまだ物資不足だった1955年に製作された為、雪男の着ぐるみの出来は粗いが、それを補うスーツアクター相良三四郎の演技はお見事としか言いようが無い
ビックフットの記録フィルムより実在感があった

驚いたのは大規模な雪山ロケや実物大の集落セットを燃やす等、作品規模がかなり大掛かりだった事
助監督に岡本喜八が入っているのも納得のスケール感

着ぐるみだけでなく、ストップモーション等円谷特撮には余り見掛けない手法が取り入れられているのも珍しい

本作はソフト化はされない半分封印作品(劇場上映はOK)
その理由は集落の住民の描写
ホドロフスキーの大カルト作『エル・トポ』第二章に出て来る地底住民や本当の封印作品『ノストラダムスの大予言』で描かれる未来人の様、と言えば分かる人には分かる(笑)

文献でしか知らなかった貴重な作品を見る事が出来て有り難い限り

数えたカット数は625カット(上映時間95分)
上映時間が2分しか違わない『キングコング対ゴジラ』(97分)が1179カット
同じ特撮なのに約半分のカット数だったのはロケやセットの映像を多用した為かと
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