Otun

セプテンバーのOtunのレビュー・感想・評価

セプテンバー(1987年製作の映画)
4.3
私、誰にも頼まれていませんが、ウディアレン作品を全部レビューするまではフィルマークスを続けると、勝手に心に決めております。
な、「セプテンバー」、再見。初レビュー。

やられた。見事。初見の若い頃には今作の味わいをまだまだ感じきれてなかった。
映画としてはもしかしたら地味なのかもしれない。
が、バカンスを過ごす大人達の、やりきれない心の機微の数々、それを見せるウディアレンの天才的な脚本と演出手腕。
役者は、主人公の片田舎に住む女性ミアファローは勿論だが、彼女の友人役のダイアンウィースト、そして主人公の母エレインストリッチがまあ素晴らしい。
"人とはこんな状況になった時、こんな表情を浮かべてしまうかもしれない"と言った説得力、リアリティに溢れまくっており、かつ、それがウディアレンの淡々とした物語世界に散りばめられ、めちゃくちゃ上品で上質な舞台作品を観ているような錯覚を覚える。

セプテンバー(9月)とは、バカンスの日々から現実の日常へ引き戻される月。
それは、まるで夢の様な魔法が解ける瞬間。