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マディソン郡の橋のdeenityのレビュー・感想・評価

マディソン郡の橋(1995年製作の映画)
3.8
ラブストーリーとは言っても不倫がテーマなんであまり褒められたものではないのですが。基本的に周囲のことを考えずに自分たちの世界だけに没頭しがちの不倫映画ってのは感情移入どころか嫌悪感を抱きがちなんですが、この作品はその嫌な感じがあまりしない不思議な魅力のある作品です。
なんでだろう。過ちを犯してはいけないという街の空気だったり、家族に罪のない感じはあったりと「不倫。ダメ。ゼッタイ。」って設定ではあるのに。メリル・ストリープとイーストウッドの落ち着いた雰囲気のせいなのか。ともかくスムーズに作品に入っていけたのは優れていたからだと言えるでしょう。

何と言っても見所は終盤。あの四日間が終わってしまってからですね。2人の溢れんばかりの思いってのがヒシヒシと伝わってきて、雨の中に佇むロバートだったりその車の後に付けたフランチェスカの表情ってのは実に見事。そこまでなだらかだった感情が急に揺れ動かされて駆り立てられる。不倫はいけないこと。そうとはわかっているけれど…。その切なさ、つらさ、歯がゆさ、一つ一つがグッと伝わってくる2人の演技。このシーンは一見の価値あり。