ナツミオ

マディソン郡の橋のナツミオのレビュー・感想・評価

マディソン郡の橋(1995年製作の映画)
4.2
NHK-BSプレミアム録画鑑賞

全世界で5000万部を売り上げた
1992年のベストセラー(&ロングセラー)恋愛小説の映画化。

主演は、クリント・イーストウッド メリル・ストリープ
(第68回アカデミー主演女優賞ノミネート)

1995年米作品
監督・製作 クリント・イーストウッド (製作 キャスリーン・ケネディ)
原作 ロバート・ジェームズ・ウォラー
脚本 リチャード・ラグラヴェネーズ
音楽 レニー・ニーハウス

1989年アイオワ州
母フランチェスカの葬儀に集まった兄マイケルと妹キャロラインは、母の遺品整理から手紙と日記を発見する。
それは、平凡な母が過去に経験した4日間の激しい恋が記されていた・・・

原作未読ながら、
フランチェスカ(ストリープ)と屋根付き橋の撮影に訪れた写真家・ロバート・キンケイド(イーストウッド)が偶然出会い静かに燃え上がる4日間の恋愛を描いている。

イタリア人フランチェスカが米兵の夫と結婚しアイオワ州で農業を営む実家に入り現在までの人生やロバートは写真家として世界を飛び回ったが離婚経験者である事が徐々に語られる。

フランチェスカの不満と孤独、結婚後に教師として生き甲斐を見出したが、子供が生まれてから夫の希望で家庭に入ったこと、田舎町での密度の濃い人間関係などが語られる。
2人の間の会話で、好きな作家や考え方など共感し徐々に惹かれていく流れも自然に描かれる。

2人が自然に結ばれるまでの表現やメリルの演技が素晴らしい!
しかし、フランチェスカの家族が旅行から帰ってくるまでの4日間の間の感情の移ろいが観ていて苦しい。
終盤の2人の喧嘩やキンケイドの台詞が切ない。

ところどころで現在の場面で兄妹の母への感情が変化していく流れも丁寧に描かれ、フランチェスカが子供達に宛てた手紙でも長男マイケルの反応も予想したのは、さすが母親!と納得。

結局は、結ばれなかった2人だが精神的な結び付きは続いていたが決して再会することは無かった。
キンケイドの死後、彼の弁護士から送られてきた遺品の中に、彼のフランチェスカへの想いが溢れているところは、ジーンとする。

イーストウッドの主演作品では珍しい恋愛作品、彼の監督、俳優としての幅は間違いなく広がったと感じた。

私自身は不倫賛成派では無いが、
世界中で読まれたベストセラー作は、賛否両論な内容だが映画を観る人もきっと胸を熱くさせられると思います!

AFI情熱的な映画ベスト100 (2002)の第90位にランクイン
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