あまりにも、嗚呼、あまりにも壮絶。
彼女は無謀すぎた。正義感が強すぎた。
深みを覗き込んでしまった。
そうでなければ、死ぬことなどなかったのに。
でもヴェロニカは、自分の命を賭しても闇を暴こうと、それが自分の使命なのだと、脇目も振らず突き進んだ。
美しく、凛々しく、誰にも真似できない一生を遂げたジャーナリスト、ヴェロニカ・ゲリンある種の英雄譚。
彼女が組織を軽視したのか、彼らが彼女に恐れをなしたのか。
ほんの23年前の実話だということが恐ろしい。
彼女と自分の母が同い年だということも
カハルと私が1つ違いなだけだということも、ひどくリアリティを覚える。