こたつreboot

桐島、部活やめるってよのこたつrebootのレビュー・感想・評価

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)
3.7
新しい青春群像劇のかたち。秀作。

僕にとっては過ぎ去ってしまった青い春なのですけれど、本作品を観る限りだと今も昔も変わらないなあ、なんてほっこりした気分になってしまいます。
しかし、青い春真っ只中の当事者はそんな気分じゃあないですよね。
だって、リアルタイムで子供から大人に脱皮しようとしているのですから。

大人への脱皮…つまり、成長スピードには個人差がありますが、そのスピードを競っているわけではないのに、子供を引きずっていると劣った人間にみられがちなのが、思春期の特徴であります。
でも、そんなスピードに優劣なんてないんですよ。
時間が経てば、嫌でも大人になるのですからね。

本作品はよく出来ていて、とてもリアルな学生生活を描いており、社会人となった僕の立場で観たら、セピア色の思い出に浸ったり、地団駄を踏んだり、眠れない夜を思い出したりするのですが、でも、出来ればこの作品は同年代である中学生や高校生に観ていただきたいと思います。

そして。中学や高校を卒業して。
五年が過ぎ。十年が過ぎ。
とても嫌な思い出も振り返れば愛おしい。
そんなことを言えるようになれば。
きっとそれが幸せ、ということなんでしょうね。