鑑賞前はちょっと苦手そうな映画かもと思ってたけどめっちゃ面白かったです！
なんとも言えないリアルさに何度か胸がキュってなりました笑
学校の人気者｢桐島｣がバレー部を退部、学校からいなくなったら
その事件にそわそわした高校を描いた作品です
・こだわりのリアリティ
だいぶリアルさはこだわって作られてたと思います
セリフや行動、高校生の立場や恋愛とかが見事にリアルに表現されていたと思います
終始無音で吹奏楽部の音楽しか入らないのも効果的でした
配役も適材適所といった感じで全員いい演技をするのでこれまたリアル
神木隆之介、松岡茉優、大賀などの役者さんは特に役に入り込んでた気がします
高校生ならではの相手と接する距離感や気持ちのぶつかり合いも素晴らしかったです
神木隆之介の演じる映画研のキャラは絶妙に弱々しくダサい走り方が上手くて感動しました
弱々しくも強い芯のある彼はとても魅力的でした
以下の感想はネタバレです！
・桐島がいない
この映画の真の主人公｢桐島｣は不在です
基本的に彼は出てきません
その代わりに桐島に関わる人や関わりのない人が物語の主人公となってオムニバス形式で話が進みます
桐島はバレー部で県選抜、学校の人気者、おそらく勉強もできてイケメンな最強スペックな男子高校生なのでしょう
クラスのイケてるグループの男子や彼女、その周りの女子、バレー部は、桐島の不在でとにかくそわそわします
おそらくこのそわそわこそがこの映画の大きな見どころなのかなと思います
彼らにとって桐島はなくてはならない存在であり、何日かいないだけで大事件なのです
結局明かされない桐島が部活を辞める理由や桐島の姿はどうでもよくて、肝心なのは人1人の存在を少し失っただけで変わり果てる高校という小さな世界です
桐島について知らないからこそストーリーを客観的に観れるように効果的に作られてます
桐島がいなくても全然平気な人達もいます
楽しいことをして満たされてる彼らにとっては桐島の不在はどうでもよかったんですね
ラストシーンで桐島に電話して何を語りかけるのか、観客に想像させる終わり方もよかったです
甘酸っぱい青春映画！とはいえませんが共感はできる高校映画です
見る人によって感じ方はいろいろだと思いますので、想像力を持って見て欲しい作品であります！
