重い…辛い…
「親子」っていう関係性ほど気持ち悪くて不可解なものはないですね。
家に嫌がらせで投げつけられた真っ赤なペンキを少しずつ1人で落としていくエヴァ。物語の端々で「赤」というモチーフが印象的に用いられているのに対し、ケヴィンだけは「青」を常に好む。だからエヴァは家にこびりついた「赤」を落としていくことで、ケヴィンと対峙するラストに向かっていこうとする。
母は息子を愛せていなかったのか、と言われたら決してそういうわけではないけれど、産まれる前から1人浮かない顔をして産まれてからも息子に対して「母親」という役割でしか接することができてないエヴァのそういう側面を、ケヴィンは誰よりも敏感に察知してしまえただけなんだよな。ケヴィンも逆にエヴァに対してそう。だからこそ、あのラストは胸にくる。