たく

少年は残酷な弓を射るのたくのレビュー・感想・評価

少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)
4.2
わーー重かったーー!
映像がまず写真が動いてるような構図の絵が多くて(たまに大学生かよ、みたいなやり過ぎなところもあるけど)、そこに合わせる音楽のチョイスがとてもよい。
最近はミニマルな劇伴と、特徴的な選曲で意味を持たせる劇伴の両方に良さを感じるのですが、今作は後者。
そして何より話が、、なんでなんや、、ってモヤ〜っとします。映像以上にストレス。

時間軸がいろいろ混ざってお話は展開。徐々に中身が見えてきて、これでこんなことになっていたのか、、と分かるのですが。。

子育てを介した親と子の繋がり(冒頭の顔を洗うシーンが、羊水に包まれた胎内の繋がりのような気がします)を全体として描いてると思われる。。

でも、原題"We need to talk about Kevin" に振り返ったときに、ケヴィンのような子が生まれ育った本当の原因はどこにあるのかを、私達は考えなくてはならない。というメッセージのような気もしてきます。根本的な悪はどこから来るのか、っていう。

改めてササーッと2回目観たりすると、ここでもう出てたのか、、とかいろいろ発見もあって面白いです。

良作ですが、苦手な人はひたすら苦手な作品です。。

追記:ネタバレ
ケヴィンが母親だけ残したことから、愛情を本当に持っていたのは母親に対してだったんじゃ、、と思いました。
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