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少年は残酷な弓を射るのoriのレビュー・感想・評価

少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)
3.7
赤、赤、赤。
始まりから終わりまで、赤色がとても印象的でした。

洋題の〝WE NEED TO TALK ABOUT KEVIN〟は、ティルダ・スウィントン演じる母親の心の声をそのままタイトルにしたようでした。

エズラくんの、表情表現をすんごい…
冷ややかで冷たい目…あんな目を実の子に向けられ続けたら母はどれだけ苦しいんだろう…。

逆に子どもってとっても純粋だから。
ケビンの母は愛情をケビンに注ぐけれども、突き放されるうちに多分本人も気づかないうちに、その愛が義務的な愛情になっていたのだと思う。
その微妙な変化をケビンもきっと察していたんだろうな。
あ、これはやらされてる感の愛情なんだろうな、って。

それがきっと彼の捻くれた愛情表現により火をつけてしまって、悲劇につながったのではないかな。

年齢や性別等々で、見る人によって思うことそれぞれな気がするから、ぜひ、いろんな人の切り口・視点を見てみたい映画だった。
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