ジャケに写ってる2人が同一人物に見えるし昔のローマ兵みたいな服だし弓だし…トリプル勘違いで中世が舞台の映画とばかり思ってましたけど現代だったんですね
「女=母親=盲目的に子供を愛するのが当然」という不文律に意を唱えてる作品です。ある意味タブーに触れていてとても挑戦的🗡どんな映画でも母は強し!は鉄板ネタですもんね。子を奪われて正気を失ったり化けて出ちゃうホラーもたくさん観た。でも果たして本当にそうなのか?かわいくなくてもかわいー♡って言わなきゃいけないし、出産&子育ては素晴らしい事のハズだし、子供が何か問題を起こせば大概は母親のせいになる…。
これは「女という性別の呪い」を描いてる映画だと思います
トンデモ犯罪をやらかしたサイコな息子。一体何故そんな事になってしまったのか…やっぱり他人よりも愛情に欠けていた自分が原因なのか?予兆は?防ぐ事は出来たのか?と母親がひたすら記憶をひっくり返して内省し、「彼女なりの母性」を見つける話。
記憶POVって言ったら良いのかな🤔色や音に反応してアレコレ思い出しちゃうの分かる…失恋した時とかこんな風になるわ
観客に見せられるのは「母親の主観」のケビンだけなので、判明するのは母親がどうケビンを理解していたかに留まる。いくつか火種と思われるものが浮上するんですが本当の解答は提示されずじまいです。何たってケビンくんほとんど喋らないんだもの😷
神の視点で因果を説明してくれるワケじゃない…という点で不親切です。でも分からない事を分かったフリしない点で非常にフェア。観客に考えさせるのが目的なので、ストレートな話が好きな方には向かなそう
と、ここまで書きましたがぶっちゃけよく分からん部分があったので原作も読んでみた📖思ったのは、110分じゃまるで足りないって事!
原作のテーマは重い順に
❶銃乱射事件の分析
❷痛烈なアメリカ批判
❸妊娠+子育てへの恐怖
❹母親だけを責めても無意味
…の4つ。「ボウガンから弓矢に変更した点」を除き改変してる所はほとんど無いんですけどハショりが凄い。映画で描かれてるのはせいぜい❸、ちょっぴり❹ぐらいなもんですよ。❶❷まで入れると叩かれそうだし削ったのは仕方ないとこあるけど…そりゃ難解にもなるわさ✋
鑑賞した方にとって補足になりそうな事をコメ欄に書いときますね