ねぎおSTOPWAR

わたしを離さないでのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

わたしを離さないで(2010年製作の映画)
4.0
原作は2017年ノーベル文学賞を受賞して俄然注目の人となったカズオ・イシグロ。
彼のSF小説を映画脚本化したのが「エクスマキナ」「アナイアレイション」のアレックス・ガーランド。
今から9年前の作品です。(2019年現在)

冒頭はいかにもアレックス・ガーランド!といったシーンです。
いったい何がどうなっている??
何が行われようとしている?
この介護人ってなんなのだ?

すると時間は過去へ・・。


穏やかに子供の頃の生活語られているように見せて、突然語られる臓器提供。
「あなたたちは中年にもならぬうちに、3回目か4回目の手術で・・・」
唐突に川に石が投げ込まれるような衝撃!

1985年の第二部になると出て来るアンドリュー・ガーフィールドとキーラ・ナイトレイ。
実は主役のキャシー役キャリー・マリガンは、キーラ・ナイトレイ主演「プライドと偏見」で、キーラの妹四女のキティ役で映画デビュー。
この二人仲がいいのか悪いのか知りませんが、わたしはキャリー・マリガン推しです!「ドライブ」もいいですが「未来を花束にして」がお気に入りです。

・・それはともかくこのクローンを題材とした映画は最近の「アス」はじめ各種ありますが、極めて現代的というかね。東野圭吾作品にも「分身」という面白い小説あるんです。雪の上のシーン綺麗だろうなあって想像して、いつか映画化されないかなあと思っていたら、知らないうちにWOWOWでドラマ化されていました。長澤まさみ主演で。どうしたら観れるんでしょうね??

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撮影は近年多く見かける<被写界深度を浅くした画>が中心。
ピントが合っているのは見て欲しい人やモノのみで、手前や奥はボケた状態ってことです。その逆の究極はパンフォーカス(1930-40年ごろ流行?しました)です。
一眼レフなんかは比較的簡単にボケが作れて、一眼レフで動画撮影できるようになってから普及しましたし、CMなんかはそもそも浅い映像多いですよね。
これは鑑賞者の視線誘導がしやすいのでいいですよね。
広角レンズはパンフォーカス的で望遠レンズはボカしやすいという特性がありますね。


原作は読んでいないのですけれど、おそらくは本が良く、脚本も良く、そして映画もとても深い感動を呼ぶいい作品だったと思います。