垂直落下式サミング

ローマの休日の垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

ローマの休日(1953年製作の映画)
4.5
オードリー・ヘプバーンの代表作であり、世界的に知られる名作なので、教養としてオハナシくらいはある程度わかっとけよという作品になりつつある。
スペイン階段でジェラートを食べる場面や、真実の口で演技を忘れ本当に驚く場面、スクーターで2ケツする場面、船上パーティで黒服の男の脳天をギターで殴りつける場面など、あらゆる場面がオマージュの対象になっている。
オードリー・ヘプバーンは、少女のように儚げでコケティッシュな女優だ。監督のオーディションによって起用され、当時ほぼ無名に近い新人だったというシンデレラストーリーに驚かされる。だからこそ、このアイドル性をフィルムにおさめられたのかもしれない。
緊張が走るインタビューシーンからの、グレゴリー・ペックがフレームアウトしていくラストシーンのキマリ具合が、やはり名画足る所以だろう。
『トランボ』を観てからだと、真実の口や警察での取り調べのシーンなど、赤狩りに反発して干されていたスタッフたちの実体験を反映したであろうレッドパージのメタファーや、「国同士の友情も人同士と同じように成し得ると信じます」とアン王女が毅然として答えるラストシーンから、平和を願う寛容な姿勢に気付き、より理解が深まるかもしれない。
「名画で覚える日常会話」とかいう英語教材についてたDVDで何回か見返したけど、本を捨てるときに名残惜しくなって、DVDだけとっておいた。
その時、入れ物に困ったので、エロDVDをまとめたのの空スペースに入れているんだけど、統一感が損なわれてむず痒い感じ。名画に対する冒涜だと罵ってくれてかまわない。