たくさんの奇蹟が詰まった作品。
オードリーヘプバーンとグレゴリーペックが見つめ合うシーンはまさに語らずの美学をそのまま体現している。もう、これを超える熱く見つめ合うシーンを観ることはないだろう。
オードリーが奇蹟的なハリウッドデビューを飾り、細くなり過ぎる前の少しふくよかな時代であったことと、ペックが40年代のスレンダー美男子から、少し体格が良くなって、余裕と貫禄が出た成熟した男の魅力に溢れてきた、この二人の時間軸がぴったりあったことも奇蹟。お似合いです。
ローマの名所巡りも、後付けではなくすんなり物語に溶け込ませ、世界中の憧れの街となっている。
語れば語るほど、自分の感想が陳腐。何も書かずとも、この映画は奇蹟なのだ。
最後に何度も見返すとエディアルバートの無邪気さにも目がいってしまう。女の子と釣り竿遊びするとこなんて最高(笑)男ならペックよりアルバードと友達になりたいかも。彼のおかげでバランスの良い映画になってる。影の立役者。