あまり成功してないゴーストやベルリン天使の詩って感じ。
未亡人を見守る霊体になった夫というのにおそらく込められたテーマはあるんだろうけど、視覚的にそこまで良い効果を生んでいないように思えたら空しいだけ。
デカローグ以前のキェシロフスキ作品ってどれも社会的な物語が中心になっていて映像が疎かになっていることが多いから見ても結局ほとんど楽しめなかった。
冒頭の息子の涙や後半における墓前の火の灯り、そしてラストシーンの行為等のような叙情性のある描写は良かったけれども、そういう持ち味を発揮できていない様を眺めているのは本当に歯痒かった。