mashira

心霊写真のmashiraのレビュー・感想・評価

心霊写真(2004年製作の映画)
3.6
『リング』『呪怨』と言ったジャパニーズ・ホラーの傑作に共通する圧倒的な恐怖感の源泉は、善人だろうが悪人だろうがその怪異に近づいたものは例外なく祟られ、死に追いやられるという物語構造にある。
対して、アジアン・ホラーの物語は殆どが「因果応報」であり、本作もご多分に漏れずクズ男が過去のツケを払わされる話である。幽霊には幽霊なりの祟る理由があり、観ている側は「そら怒るわな」とフツーに納得できてしまうので、いま一歩恐怖感が加速しない。
幽霊の描写は微笑ましいまでに「貞子と伽倻子を足して2で割りました」といった趣きだが、演出が優れているため冷めることなく楽しめてしまう。その意味で他の凡作よりはアタマ1つ抜けた作品と評価したく、★3.6とする。
mashira

mashira