言葉で説明するのは難しいですが…
『宝物』のような作品…*。:°ஐ
映画でもドキュメンタリーでもない…
彼が拘り続けた
『シネマトグラフ』…。
それがちょっぴりわかるような気がします…。
彼が"モデル"と呼ぶ役者たち…
まったく演技をしない! … 笑わない…怒らない…泣かない(1箇所嘘泣きのようなシーンが…)
なのに何故かこんなにも惹きつけられるのは…
彼らの仕草…目線…手の動き…そして音…
映像もストラーロのような完璧さではなく…多彩色なのに西洋絵画のような優しいトーン…
唯一無二のブレッソンカラーです…。
ぼかしの入った夜のパリの街並みも、まるで宝石箱をひっくり返したよう…。
漆黒のセーヌ川の川面…ポンヌフをくぐり抜ける遊覧船の美しさ…ガラス板に眩ゆい光が反射して息を呑みます…。
ストーリーはドストエフスキーの短編小説が原作…。同タイトルでヴィスコンティーも映画化しているようなので…そちらも是非観てみたいです。
恋人との約束を信じ、4夜、ひたすら待ち続ける女性マルト…彼女に想いを寄せるストーカー気質のちょっと危ない青年ジャック…
秀逸なのはやっぱり手の動き! ジャックとマルトが抱き合うシーン…彼のぎこちない手が彼女の胸に…そしてゆっくり腰へと下りていきます…とってもいい感じෆ*……
すると彼女がすかさずその手を自分の肩に! その瞬間……『脈無し』!! とってもドキドキしました…。
そして4日目、彼女の恋人は現れるのか…?ジャックの想いは叶うのか…?
ラストもジャックの背中が見事に語っています…。