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おやすみ、クマちゃんのくまねこのレビュー・感想・評価

おやすみ、クマちゃん(1975年製作の映画)
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(2007/9/26、当時のブログ記事から転載、一部加筆)

2007/9/22(土)シネマート六本木でポーランドのパペットアニメーション映画「おやすみ、クマちゃん」(1975年)を観た。

普段滅多に行かない六本木駅から徒歩3分。暗い裏道に入ったところに映画館があった。アジア&韓流系の劇場のようで、ファンとおぼしき年配の女性がロビーにいたのが印象的。

従来、恵比寿で上映してた作品が、9/22(土)より六本木に移り、上映も1日1回、18:50のみ。内容からすると子供向けの作品にも関わらず、劇場内には子供の姿はなく、大人20人弱。

1962年~1975年頃までポーランドの国営放送局が製作した良質な35mmフィルムによる映画がやっと陽の目を見たもの。1話あたり7分程度の完結モノで、クマちゃんが就寝前のベッドでその日の出来事をを振り返り、教訓めいたこと(皆で力を合わせれば..云々)をまとめてから眠りに就くストーリー。

登場人物のセリフ等から当時のポーランドとソビエト連邦(当時)を示唆するような描写があり、興味深かった。他人を小バカに扱い、自分を物知りと豪語するが、何一つ上手くできないブタくんはどう考えてもソ連の描写だろう、と相棒が解説してくれました。(納得)

十数年の作品から全10話が上映された。とりわけ、洗濯中に遊びに出かけ、部屋と庭に小さな川を作ってしまった話と、晩秋の森の中で動物たちが輪になって踊る話がほっこりしててよかったです。

普段見るスリルやサスペンス、恋愛映画と大きく異なり、ちょっぴり幸せな気分になれる作品。CGが主流のこの時代にゼイタクな作品です。

第1話で、木に引っかかった風船を取ろうとした際、「クマなんだから木登り得意でしょ、上ってよ」

『えっ、ぼくクマのぬいぐるみだから、ボク無理だよ..』

...クマちゃんって、動物じゃなくて、ぬいぐるみなのか…。でも他の仲間たちは着せ替え人形の女の子を除いてほとんどが動物だったのに...。なんかシュールだ…。
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