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北のカナリアたちのchitchipapaのレビュー・感想・評価

北のカナリアたち(2012年製作の映画)
3.2
終日雨の土曜日、意を決して吉永小百合の北海道三部作を一気に観ました。観た順番は『北の零年』、『北の桜守』、最後に『北のカナリアたち』でしたが、流石に疲れました。特に三作の中で最も暗い当作品を最後にしたので、観終わった後に爽快感は何も残らず、監督或いは脚本家が何を訴えたかったのかを自問自答していました。
離島の分校に赴任した優しく美人の女教師と6人の生徒達の交流と別離と再会の物語に、ミステリアスな脚色を加えて過去の真実を読み解いていく人間ドラマというところでしょうが、若干制作者の気合いの入れ過ぎというか、演出のくどさが気になりました。伝えたい事は「今を生きる、今成すべきことをする」ということなのでしょうが、それにしてはストーリーが大袈裟過ぎるという印象です。
映画として自分の好みで順番を付けると、1位『零年』2位『桜守』3位が『カナリア』で、しかも2位と3位の間は相当差があります。
礼文・利尻という美しい島を舞台にしながら、余りに暗く殺伐荒涼とした景色をこれでもかと見せ付けられて、気が滅入ってしまったようです。
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