ユミコ

夫婦善哉のユミコのネタバレレビュー・内容・結末

夫婦善哉(1955年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

フォローさせていただいている方が以前ご覧になっていて面白そうだったので鑑賞。

舞台は大阪。売れっ子芸者で しっかり者の蝶子(淡島千景さま)と、化粧問屋のドラ息子(死語?)で、妻子アリで、ちょ〜っと難アリ男、柳吉(森繁久彌さま)が、かけおちする。かけおちと言っても、お二人共 重苦しい雰囲氣とか、残していく者たちへの後ろめたさとかは、さほど無さげだったけど笑
しかし かけおち先の熱海で、まさかの関東大震災に遭遇 → 大阪に戻る。しかも何事もなかったかのようにサクッと。笑
蝶子は臨時雇いの芸者の仕事を始め、今後の二人の生活と将来の為、懸命に稼いでお金を貯めていたのに、ザ・ダメ男の柳吉が全〜っ部 遊びに使っちゃって、蝶子は当然 カンカンに(死語?)怒る。(一見、亭主関白と かかあ天下のバトル話にも見えてしまうけれど、蝶子の脆さが描かれているシーンが シッカリある。)
そんな感じで、仲睦まじいと思いきや、罵り合いになってみたり… 二人はガチなのに、こちらから見ると不思議なくらい可笑しくて、何度もくすくす笑 …ってなっちゃった。蝶子は本当に面倒見のいい女性で、こんなダメ男に懲りず(ホントは途中、何度か懲りてるけどw)良き妻度高いのにな… 。
もちろん面白可笑しい事ばかりではなく、もっと現実的に考えなければならないシーン、深刻なシーンは付きまとい、常に何かしら起こっていた。

これって「浪花恋しぐれ」みたい。それって夫婦の唄だけど。でも違いも当然かなりあり、この唄の女房は完全に亭主に服従しているけど蝶子はもっと自己主張してるし、柳吉にプチ暴力も振るうしw
それに浪花の亭主のほうは日本一の落語家になるといった確固たる夢を持っているというのが柳吉との大きな違いですが… 。

しかしながら話しの流れなんてホント「浪花恋〜 」だったし この唄のラストと、この映画のラストも一致。こんなラストを待っていた。好きなラスト。雪のチラつく道を歩く二人は ほっこり。良いなぁ〜♫
そしてお美しい千景さまにハマりそう…。
ユミコ

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