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赤い河のRのレビュー・感想・評価

赤い河(1948年製作の映画)
4.5
すばらしい! おもしろい! ハワードホークス監督、ジョンウェイン主演の西部劇で、9000匹くらいの牛をテキサスからミズーリに移動させる過程で展開する人間模様を活写した傑作! ジョンウェイン演じるダンスンが、肉牛を育てるためにテキサスの牧草地を人から奪い、その土地の用心棒を撃ち殺すというとこから話が始まる。何か、えっ?それありなんやってことが、特に悪いことしてる感じじゃなく描かれてるの面白い笑 時代やねー。昔のアメリカはこうやって土地とか奪い合って生活を成り立たせてたのだろうか、それ故にみな武装して当然って考えが定着したのか、とか考えてしまう。で、インディアンのコマンチ族にやられた幌馬車隊の生き残りの男の子マットが彼らのところにやって来てて、彼もダンスンたちと牧畜を営み、14年が過ぎると、マット君が驚くべきイケメンに変貌! 画面に出てくるとガン見せずにはいられない爽やかイケメン。この人はモンゴメリークリフトが演じてる。モンゴメリー…こんなにハイレベルなイケメンだったとは…。で、その頃には、牛の数が何と1万頭にまで増加。ところが、南北戦争のせいでテキサスに牛の買い手がいなくなったので、ミズーリまで全牛を連れて命がけの大移動をすることに。リーダーのダンスンはものすごいカリスマ性と頼り甲斐がある一方、死ぬほど頑固で独裁者的な面があり、それに嫌気を感じる人たちが出てきて、その二者の間でマット君が困ってしまう。四方地平線が見渡せるほどの広大な土地を、無数の牛たち(映画でこんなにたくさんの牛を見たのはじめて!)とぐんぐん進んで、赤い河を渡ったりする光景が非常に壮観で美しい一方、コマンチ族やら仲間割れやらの不安が常に付きまとう。途中のスタンピードシーンは本作の圧巻となるすごい迫力で、それが馬鹿な男の下らない行動によって引き起こされた大惨事だということがまたとても面白い。そういうことが起こるたびに、ダンスンがブチ切れて大変なわけです。彼らは果たして無事に牛を売ることができるのか⁈ って話に、少々の恋愛スパイスが効いてて、最後はそれまでの雰囲気が一気に変わって、話がちょっと予想外な方向に変わり、まさかの涙が出るくらい感動してしまったじゃないですか!!! ナルホドーーーそこがポイントだったんだねっていう! D//Mだったんだね! いろんな意味で輝いてるわー! 全体的にテンポも良かったし、退屈なシーンないし、話の筋もおもしろいし、文句なしに上質なエンターテインメント作品だと思われます。あえて言うなら、本作も、たまにある2回目以降の方が楽しめる系の映画な気がします。話がどう進んでいくのかが気になって、いろいろディテールを楽しむ余裕がなかったかも。ってわけでもう一回見たい。
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