たてぃ

さあ帰ろう、ペダルをこいでのたてぃのレビュー・感想・評価

4.2
自分にとっては「一粒で2度美味しい」的な作品で良かったです。もともと、孫とじっちゃんのロードムービーだろうと鑑賞したら、共産主義時代のブルガリアのダークな面、そしてイタリアの難民収容所での過酷な環境まで観れたので…

ブルガリアからドイツへ移住したブルガリア人親子。だが、交通事故により両親を亡くしたどころか、その息子は記憶喪失となる。祖父がブルガリアから訃報を聞いて駆けつけるも、孫は「あんた誰や?」状態…そんな孫の記憶を蘇らせるためにじっちゃんはドイツからブルガリアまでの自転車(しかも二人乗りw)旅をすることを提案して旅に出る。

ストーリーは自転車旅をしながら孫とじっちゃんの回想シーンが出てくる感じです。その回想シーンは孫が8歳の誕生日を迎えた1983年(ブルガリア出身の琴欧洲も83年生まれ)からでそのころのブルガリアは共産主義国家は秘密警察がはびこる超監視社会…怖い…(T_T)
そんな状況なので、孫の父親は亡命を決意して無事に民主主義国家のイタリアへたどり着くも送り込まれた難民収容所は…食事は毎日トマトスパゲティのみ!これを3年以上も食べ続けてる人もいて…(;_;)

バックギャモンというサイコロゲームを知ってれば面白みが増したかと思います。あと、クストリッツァ監督の「アンダーグラウンド」で破天荒な役を演じた役者さんが今回は渋めのじっちゃん役も味がありましたねえ〜♪( ´▽`)

ところで、孫役はクロアチア系ドイツ人でじっちゃん役はセルビア人、その二人がブルガリア語で話す…そんなに似てるんですかねぇ、ブルガリア語とセルビア語とクロアチア語って…
たてぃ

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