みかんぼうや

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離のみかんぼうやのレビュー・感想・評価

2.5
【最後まで自分には刺さりきらなかった一夜の儚い恋物語】

同監督の「6才のボクが大人になるまで」が面白くて、イーサン・ホークも好きな俳優、そして本サイトでの評価がかなり高いこともあり、期待して見たのだが・・・自分には合いませんでした。この2人の終わりが見えている一夜の恋の儚さとその中で楽しむウィットに富んだたわいもない会話、そのひと時を演出する美しいヨーロッパの街並みなど、ハマれば見どころはたくさんの映画なのでしょうが、もともと王道ラブロマンスが苦手な私にとっては、2人の冗長な会話を延々と見続けているような感覚に陥ってしまったt・・・

皆さんが大絶賛しているのに、全く刺さらない「私はどこか決定的に感受性が欠如しているのか?」と見終わった後に思ってしまった感覚は「はじまりのうた」を見終わった時にとても近い。「きみに読む物語」がツボだった私は「ついにラブロマンスも見られるようになった!」と己の視野と価値観の広がりに喜んでいましたが、本作はラブロマンス初心者の私には早すぎたのでしょうか。普段は派手な演出やドラマチックな展開がない淡々とした流れの映画も好きですが、ことラブロマンスでは、「きみに読む物語」くらいの分かりやすくてドラマチックさがあるほうが好きなのかもしれません。

が、しかし、本作を見て、異様にヨーロッパに旅行したくなったことは大きな収穫。そして、こんな辛辣な内容を書きながらも、続編で二人がどのようになるのかはちょっと気になっているという事実。続編を見たら、また本作の評価が色々と変わるかもしれません。
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