すずき

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離のすずきのレビュー・感想・評価

3.2
アメリカ人旅行者のジェシーは、長距離列車で出逢ったフランス人大学生のセリーヌと意気投合し、2人はウィーンで下車する。
翌日にはジェシーは飛行機に、セリーヌもパリまでの列車に乗り、もう二度と会わない予定の2人。
ただ一夜だけの恋のつもりで、2人はウィーン観光を楽しみ、お互いに様々な事を話していく…

特に何か事件やアクシデントが起こるわけでもなく、基本的にずっと会話劇で進行する、1日限りの恋愛を描いた映画。
2人の会話は多岐に渡り、子供の頃の出来事や好きなもの嫌いなもの等の私的な事から、人生観や死生観や恋愛観等、哲学的な事柄まで話し合う。
同監督の「ウェイキング・ライフ」と似てるなーと思った。ひたすら喋りで世界観を構築していくのが。
そんな会話の内容に考えさせられつつ、互いの事を知って本気で好きになっていく2人の、ごく僅かな変化の過程を楽しむ映画。

個人的にはあんまりノレなかったんだけど、いくつか言葉を重ねるだけで歯車がピッタリ合うような、運命を感じる人と出逢った、という感覚は凄くわかりみが深い。
あと駅とか電車で出逢ってすぐに恋する映画って、よく見る気がする。「エターナル・サンシャイン」の冒頭もそうだったっけ。「ミッション8ミニッツ」もか。