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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離のyayuyoのレビュー・感想・評価

5.0
電車の中で出会ったアメリカ人のジェシーとフランス人のセリーヌ。
時に恋愛、時に人生について語り合う2人の眼差しやちょっとした仕草から、
相手への好意や、別れが刻一刻と近づいている切なさなど色々な感情が伝わってくる。

2人の初々しさが時々こそばゆくなりつつも、相手へ諂うでもなく自分の言葉で相手とコミュニケーションを取る姿が清々しく心地いい。
スマホで簡単に連絡を取れてしまう現代では、ここまで面と向かって話をする事も減ってしまったし、
ましてや別れだってこんなに重要な出来事にはならないだろうな…と思うと、なんとも言えない気持ちになる。
だから余計に、限られた時間の中で精一杯恋をする2人が眩しく感じられたのかもしれない。
セリーヌの、
「もし神が存在するのならば、それは心の中ではなく人と人の間のわずかな空間だ。
この世に魔法があるならば
それは相手を理解しようとする力のことだ。」
という言葉が響く。

ウィーンの街並みがロマンティックで、夢の様な一夜を描いたこの映画の舞台にぴったりだった。

9年後を描いた続編も楽しみです!
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