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学生野郎と娘たちの3104のレビュー・感想・評価

学生野郎と娘たち(1960年製作の映画)
4.0
いかにも中平康と言ってしまっていいのか、なテンポと台詞回し。
特に前半はハイテンポで、ドタバタ劇一歩手前な慌ただしさで舞台である大学並びに登場人物を取り巻く状況が描かれる。このまま長調寄りの群像劇として進むと思いきや後半に悲しい出来事が待ち受ける。舛田利雄の『完全な遊戯』でも芦川いづみ嬢は哀しい目に遭っていたが、ここではそれを超える「災いを一手に引き受け」ぶり。そういう役も似合うとはいえ・・。

クレジットは3番目だが完全に中原早苗の映画。監督が彼女を重用した理由がわかるような気も。学生の群像劇という意味では『あいつと私』、芦川いづみ嬢の転落悲劇としては『結婚相談』に繋がる部分や共通する要素があるが、前者より群像劇として機能しておりかつ苦味が利いていて、後者に比べて変な流れにならずにキチンとラストに向かって収斂していく。どちらも面白い作品ではあったが個人的には本作をより推したい。