みおこし

私は殺されるのみおこしのレビュー・感想・評価

私は殺される(1948年製作の映画)
3.7
最近改めてバーバラ・スタンウィックの魅力に気づき、出演作を片っ端から観てます!美人でちょっと気が強くて、でも愛嬌がある感じが最高!(ヴィヴィアン・リー然り、ヴェロニカ・レイク然りとりあえずだいたい芯の強い女性が好きらしいです私...!笑)

製薬会社の支店長の妻レオナは、心臓病を患っており、寝たきりの生活が続いていた。ある日、混線していた電話から「女を今夜殺そう」という謎の会話を聞いてしまった彼女は、その電話の真相を探るうちにとんでもない事態に巻き込まれ...。

このタイトルだけだとあまりにブッ飛びすぎていて「何のこっちゃ!」という感じかもしれませんが(笑)電話のやり取りだけでほぼ構成される斬新な脚本。登場人物もかなり限られており、物語のほとんどがベッドに横たわったまま、ほぼ電話しっぱなしのバーバラの迫真の演技で占められています。(彼女は本作の演技でアカデミー賞ノミネート)
改めて得体の知れないものと戦うホラー映画ほど怖いものは無いなと(笑)。電話の向こうのよく分からない人物の策略を暴こうとすればするほど深みにハマっていき、助けを呼ぼうにも動けないからもどかしい...!まさに絶体絶命とはこのこと。
時代背景もあいまって、当時は交換手さん経由で電話をしていたわけなので、だからこそ混線の結果、こんな事件に巻き込まれることもあったのだなと。最近『スマホを落としただけなのに』という邦画がありましたが、いつの時代もこういった"道具"をテーマにしたサスペンス映画が作られていると思うと大変興味深いです。

全体の構成も時折回想シーンが入ったり、他の人の視点も入ってきたりと、飽きない展開で謎解き感覚で観られる点も画期的。
まだちょっぴり若いバート・ランカスターが何ともオイシイ?頼りない?役で出ていたのも新鮮でした(笑)。
とはいえ、ラストはかなり衝撃的というか、まさか...な展開に思わずお口あんぐり状態になってしまいました。しかもかなり唐突に終わるし!!うう〜後味...。最後の最後で原題の"Sorry, Wrong Number"が効いてきます。
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