みおこし

愛のメモリーのみおこしのレビュー・感想・評価

愛のメモリー(1976年製作の映画)
3.5
デ・パルマ祭り開催中の旨を職場の上司にお伝えしたところ、こちらのDVDをお借りしました〜!デ・パルマ作品の中では初期に当たる作品。

1959年、妻のエリザベスと娘のエイミーを誘拐された実業家のマイケル。必死の救出もむなしく、2人の行方が分からぬまま16年が経過する。たまたま訪れたイタリアで、マイケルが出会ったのは妻に生き写しの女性サンドラだった...。

ロマンチックな邦題とは裏腹に、過去の事件のトラウマから精神的に追い詰められてゆくマイケルの'obsession(強迫観念)'をリアリティたっぷりに描いた作品。
バーナード・ハーマン作曲のある意味大げさすぎるくらいの派手な音楽、いやらし〜い長回し、ひたすら繰り返されるモンタージュ形式、まさにデ・パルマ節炸裂という感じ!好き!!(笑)

クリフ・ロバートソン扮するマイケルが幸薄すぎる役でひたすらかわいそうでした...。だって彼何にも悪いことしてないのに、なんでこんなかわいそうな目に遭わなきゃいけないんでしょう。
何とも言えないおどろおどろしさとともに綴られるサスペンスフルな展開に、最初は何が何だか分からなかったけど途中からどんどん盛り上がって来て、まさかのどんでん返しに唸りました。
確かにちょっとツッコミどころはあるんですが(笑)そうなるのか!と予想外の展開に息を呑むこと間違いなし。
ジュヌヴィエーヴ・ヴィジョルドの、年齢を感じさせない演技力も素晴らしかった...!

それにしてもデ・パルマ作品のジョン・リスゴーは大抵一筋縄ではいかない役ばかりだなぁ(笑)。
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