世界が逆さまに見えるおっさんのハゲアクション。
スーパーコンボからのハゲ続きですがこちらは仏教の国タイのハゲですね。
ネジが外れて部屋番号を6と9で間違えた事でヤクザに追われる事になったタイのOLドタバタサスペンス『6ixtynin9』のペンエーグ・ラッタナルアーン監督作。
タイのタランティーノの異名を持つペンエーグ監督がまたまた奇抜なストーリーで世界の度肝を抜いたよ!
恋人を殺され、腐敗政治家のヒットマンとなったトゥルは任務中に頭を撃たれ、昏睡状態になり、目覚めると自分の見る世界がすべてが逆さまに見える様になってしまう。
次第に自分がしてきた事に疑問を抱き始め、善悪の感情さえも逆転していく。そして世界が逆さまになったハンデを抱えながら戦いを強いられる事になるのだが、、、
タイの小説家ウィン・リョウワーリンの「Rain Falling Up the Sky」が原作のハードボイルドスリラー。
銃で頭を撃たれた後遺症により主人公の見ている世界が逆さまになってFPS視点で観てるうちら側も体験できるというペンエーグ節の効いた映像センスの凝った作品でしたね、
しかしながらプロの暗殺者になるまでの話が無駄に長く、時系列もあっちゃこっちゃしてて話もよう分からん。
メメントのように事故の後遺症によって主人公が操られて陰謀に巻き込まれ、『逆転』を軸に善悪の価値観を問うってことをしたいのは分かるんだが話がしんみりやし、哲学的な感じ前面に押し付けられるんは勘弁やわぁ。
物語より圧倒的にアイデアの方が優れてて、折角のスタイリッシュなシークエンスも実に勿体ない出来のスリラーとなってしまってましたな、
ラストに自分の世界を受け入れていくトゥルの悲しきエンディングはなんとも深い余韻を残すけど普通におもん無かった〜残念。
ペンエーグ監督ストーリーもうちょいなんとかならんかったんかな。
それはそうとフィルマのほとんどのレビューがイコウワイスのヘッドショットのレビューなんだが、、、