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泥の河のchiのレビュー・感想・評価

泥の河(1981年製作の映画)
4.0
早稲田松竹の小栗康平特集にて。
私の敬愛する小説家宮本輝の同名小説を原作とした、小栗監督の長編第1作目。国内外で高い評価を受ける。
念願叶ってようやく見られました。

戦後日本、大阪。少年のひと夏。
泥のような河の向こう岸に止められたボロ舟。そこに住む同い年の少年きっちゃんと、美しい姉と、身体を売って生計を立てる母親との出会い。

やっぱり宮本輝の小説が何よりのすべてだと思う。残酷な現実は誰しものそばに常に当たり前にあって、それを上からでも下からでもなくただしく見ている作家である。
宮本輝氏の小説特有であるようなそういった雰囲気を、ただしく映像化しているという点でやはり小栗監督はすごいな。
日本映画屈指と言えるだろうラストシーンに、いつまでもいつまでも引きずられる思いだった。