綾

カイロの紫のバラの綾のネタバレレビュー・内容・結末

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

全ての映画ファンに捧ぐ極上の映画。
映画って良いなあとしみじみ思わせてくれる。

映画の主人公が現実のヒロインに恋をしてスクリーンを飛び出してきてしまうという設定がまず素敵。ロマンに溢れすぎている。誰もが「あの映画のあの人(役を演じた俳優ではなくあの人自身)に会ってみたい」と夢見たことがあるんじゃないかな。私は誰に会いたいだろう。ああ、夢が膨らむなあ。

そしてなにより、あのラストシーン。セシリアの表情に胸が熱くなる。あの恍惚は、私にとっても身近なもの。映画を観ている時間は、束の間現実を離れ、夢を見られる幸福な時間。あの時間があるから私は生きていけるのだと思う。

ああ、私のそばにも映画があって本当に良かったなあ。心からそう思わせてくれる映画。
敬愛する偉大な映画たち、いつも本当にありがとうね。
綾