Rena

カイロの紫のバラのRenaのレビュー・感想・評価

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)
4.0
曲があまり好みではないとその作品も微妙に感じてしまうことが多いのですが、これはもう全部好き!! ピンチの時に流れる曲も最高で、そんなシーンも心を弾ませながら観ていました。
そして、1930年代の雰囲気も いいですね。

こんなウェイトレスがいるとちょっと困りますが…(笑) 頭の中が映画のことでいっぱいのミア・ファローが可愛すぎます。彼女を見るたびに思うのですが、しぐさはもちろん声が本当にカワイイ!!
そして、妻からお金を優しく?せびるダニー・アイエロ。そのセコいやり口がちょっと笑えますが、こんな夫は遠慮したいです(笑)

ストーリーは『 カイロの紫のバラ 』という劇中映画の登場人物の一人である "トム・バクスター ( ジェフ・ダニエルズ )" が、その映画を観に来ていた "セシリア ( ミア・ファロー )" を気に入り、スクリーンの中から現実世界へ出てきてしまい騒動が起こる という、ファンタジー + ラブコメディです。

映画の上映中、スクリーンの中のトムが客席に座っているセシリアに話しかけるところがもう最高。映画ファンにとって夢のようなシーンです。

劇中映画の登場人物達はもちろん、劇場内も大混乱。トムがいないためストーリーは先に進まず止まったまま。スクリーン内と現実世界・映画関係者など、様々な人を巻き込んで周囲は大騒動なのですが、それをよそに 二人の仲は進展していきます。

そして、スクリーンの中の世界しか知らないトムが現実世界に出てきて、いろいろ笑わせてくれます(笑) フェードアウトや車の運転のくだりなど、映画の中では都合よく変化することが、現実ではそうはならない。
また、観客と劇中映画の登場人物達がちょっとした討論をするところもおもしろい。

ウディ・アレンの映画は、好きな作品と 私の中ではあまりテンションが上がらない作品があるので 今回はどうかなぁ?と思っていたのですが、上位に入るくらい好きな感じでした。
このほろ苦さ… 余韻が… 表情が… たまらない!!

そして、現実を忘れさせてくれるほど夢中になれる...これは『 トップ・ハット 』も観ないといけないですね。
Rena

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