えびちゃん

カイロの紫のバラのえびちゃんのレビュー・感想・評価

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)
3.7
ウディ・アレンはほんっとうにストーリーテラーだな〜と唸る。
白黒のスクリーンの世界はなんて魅力的なんだろう。ひとりひとり粒ぞろいきらりと光る個性溢れる役者たち。スクリーンの中のハリウッドはまさに夢の世界だ。
色彩豊かなはずの現実世界は、なんて色がないんだろう。恐慌で仕事はなく、夫はろくでもない。唯一の心の安らぎは仕事終わりの映画。銀幕の世界に心を預け、繰り返し繰り返し何度も観ては現実を忘れる。
スクリーンを見つめるシシリアのまなざしにぎゅっっと胸が締めつけられた。彼女はまた色のない世界に帰っていくのか。こんな結末、あんまりだ。



前から薄々感じてはいたけどウディ・アレンやっぱり苦手だな。でも映画としてはやっぱり非の打ち所なく素晴らしい…。フクザツ…。
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