びーる

シャインのびーるのレビュー・感想・評価

シャイン(1996年製作の映画)
4.0
実在のピアニスト、デヴィッド・ヘルフゴッドの半生を描いた作品。
「シャイン」

彼のピアノの才能だけでなく、厳格な父との関係や精神病に重きが置かれ、彼の人柄も垣間見える良音楽作品。

ラフマニノフの協奏曲3番を巡り彼の人生は大きく動乱します。第1楽章から第3楽章までフルで彼の演奏を堪能したかったです…
ラフマニノフがこの作品のキーとなりますが、ポーランドの魂の象徴である、ショパンの英雄ポロネーズも感慨深い演奏です。先祖がアウシュビッツで亡くなったと父親の口から発せられ、選曲にも大きな意味があるのだなと感じます。

父親の愛情表現はとてももどかしい気持ちでした。頑固ながらも誰よりも息子を愛している…鬼の目にも涙するシーンはこころを打たれますね!

デヴィッド・ヘルフゴッドの魅力は演奏の才能だけでなく、周りの人に分け隔てなく、笑顔で振る舞っていることです。強引に自分の世界の中に相手を巻き込み笑顔にさせるとは…最強じゃないですか!
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