生れてはみたけれどの作品情報・感想・評価

「生れてはみたけれど」に投稿された感想・評価

[子役が秀逸]

 菅原秀雄の兄と突貫小僧の弟が、ペコペコする父を見てしまい、ショックなことが、痛いほど良く分かる。

 笑ってしまうし、悲しくもある。サイレントがゆえに、伝わってくる。媚を売る父親の悲しさもある。

 終盤、子供二人が父とおむすびを食べる所で、ホッとする。

 吉井兄弟を初めとして子役が皆上手く、また音が無いのも却って良く、なかなか素晴らしい作品だった。(2019.6.17) 
はらぐ

はらぐの感想・評価

4.2
サイレント映画だし終始静的な画で構成されている映画なんだけど、能動的に読み取りたくなる表現としての豊穣さがあり良かった。
初めて見たサイレント映画。
サイレント故の演技力の高さとか、この頃から既に凄い構図作りをしていたこととかにもビックリさせられたけど、それ以上に話の面白さに度肝を抜かれた。そしてめちゃくちゃ泣いてしまった。
子供達の感じる社会に対する面白くなさや疑問の一つ一つが、現代に生きる自分の胸にも刺さる。しかし、そんな世の中でも前向きに頑張っていくしかないのだと優しく後押しされた気分になった。親父さんのやり切れない表情に泣いてしまう。
実は初めてのサイレントで、最初は戸惑い、つまんねーって思ったけど、脚本が素晴らしくカメラも所々面白いので充分に楽しむことができた。まだ小津のスタイルが確立されていないけど、それっぽさはある。
ぶつかり合いながらも、お互いを認めれるようになりたい
子どもたちの奮闘が可愛らしい映画です。冒頭は少年たちのたわいない世界だけでお話は進みますが、途中から親を交えての話に変わり子どもたちは突然不良と化してしまいます。腕力だけでは通用しない大人の社会。それに納得できない子どもたちの反抗が哀しく切なく見ていて両親はどう解決するのだろうかと心配になりました。作品の後半はグリーングリーンと言うアメリカの童謡?を思い出し何故か涙が出てきました。父親は多くを語らずともこの世に生きるよろこびと悲しみを諭しているのでしょうね。この後におこる大戦を思うと更に切なくなります。
小津安二郎監督作品。
長男良一と次男啓二の兄弟を主人公として、子ども達の人間関係と大人達の人間関係の違いを描く。

サイレント映画だとだいたい音楽が入っているけど、借りたDVDは音楽等無くて全くの無音。だけど、他の小津作品を観たせいか、台詞や音楽が脳内補完された。
主人公が兄弟二人であるなど、「お早う」に似ている。同じようなシーンもあった。

子ども達のやり取りが笑える。死んで生き返らせるごっこをしたり、変顔をしたり、けんかしたり。
「オナカヲコワシテイマスノデ、タベモノヲアタエナイデクダサイ」という看板をいつも背負っている少年のインパクト。

映画内映画に写った父ちゃんの変顔のインパクトもなかなかすごい。
最後辺りのシーンは、父ちゃん母ちゃんの優しさがにじみ出ていて良かった。
あーこれサイレントなんだね。
31年でサイレントか。
まぁそんなもんか。
これはね、傑作ですよ。
いや、それにフランス映画の影響を受けてるのがはっきりわかるくらいにはオシャレですよね。
それに面白い、それだけで十分じゃないですか。
生れては見たけれど
ガキ大将には勝ってみたけれど
子供心に思う「偉くなる」という夢と、大人の世界の「偉くなる」にはだいぶ違いがあって。
下っ端サラリーマンの家に生まれたら、下っ端サラリーマンになるしかないというこの時代。
生れたら地位が決められているような時代。
今のようにチャンスや逆転がある訳でもなく、頭を下げ続けて胡麻を擦り続けても何もないようなこの時代に、ラストでは子供たちが誰が偉いでもなく肩を組んで歩いていく。
こういう映画が作られていった先に、僕らが生きている今があるなぁと思う。
外面はどうなのか家族知ってるの重要
お父さんの机の上での手癖の時やばい
なんでだろう
しのの

しののの感想・評価

4.0
戦前日本と自分の少年時代へのノスタルジアで死にそうになった
トリュフォーやエドワードヤンのように子供を撮るのが上手い監督は偉大
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