KnightsofOdessa

溶岩の家のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

溶岩の家(1994年製作の映画)
5.0
[爛れた火山の山肌と黄金の海] 100点

取り敢えず全く訳分からんが超絶大傑作であることだけは分かる。出稼ぎ労働者の付き添いでカーボベルデにやって来た女性看護師の話を軸に展開する摩訶不思議で異常な恋愛ドラマ。全シーンのショットがキマってる上に、ショットの繋ぎ方すらも狂っている。クレショフも目をひん剥くくらいあり得ない繋ぎ方してるとこもチラホラ。火山周辺のシーンはどこもお気に入り。そして、私の永遠のアイドル、マリア・デ・メディロスの妹イネスも最高以外何物でもない。彼女が画面に入った時、全てのショットに魔法が掛かる。天才。

監督に『ヴィタリナ』の感想を言ったら、めっちゃ笑顔で"ありがとう"と言って貰えた。最高の気分でサインを見返したら、"オデッサくんへ、あなたの友人より"と書いてあって泣いた。粋な男め。

追記
本作品を巡るエピソードで一番好きなのは、現地人に溶け込んでいったエディット・スコブに対して、脚本ガチ読みで"ねえ!顔のアップで目を動かしてみたよ!"などと言ってコスタを困惑させたイザック・ド・バンコレが、コスタによってもうちょっと寝かされたところ。本来なら途中で起きてたらしい。
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