Jaya

溶岩の家のJayaのネタバレレビュー・内容・結末

溶岩の家(1994年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

リスボンの看護師マリアーナが意識不明の出稼ぎ労働者レオンに付き添ってカーボ・ヴェルデに行くお話。フッテージのような火口が出てきたのは最初だけ。

画の美しさは凄かったです。いかにも火山島というカーボ・ヴェルデの荒涼とした風景が美しく、佇む人物の映し方には色遣いを含めて痺れました。砂煙の飛行場、レオンやバソエのアップ、印象に残るカットがいくつもありました。

何かが起こる瞬間は意図的にカットされていて、無茶苦茶に分かりづらい。何でレオンが落ちたマリアーナが付いて行ったのか、というところから分からず、「彼」や「彼女」が誰を指しているのかすらよく分からない。

それでも衒学的なわけではなく、島の断片的な記憶が示されたり。マリアーナと島民の断絶が埋まることはなかったのは確かな様子。文化的歴史的な孤独を描きたかったのだとすると字幕付けたこと自体が失敗だったのかと思ったり。

抜群のカメラワークが光りまくってた印象でしたが、もう少しは物語の工夫があってもいいのになと感じた作品でした。
Jaya

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