Tig

ダークナイト ライジングのTigのネタバレレビュー・内容・結末

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

前作のダークナイトからの完結編。3本連続で見返した事もあり記憶が鮮明な為、ビギンズからの伏線の回収が心地よく、ヒーローものの大作の完結編としては純粋に面白かったです。新たな乗り物やキャットウーマン、ロビンの登場、ジョーカーには及ばないけどトム・ハーディ演じる敵役ベインの存在感。なかなか見応えがありました。
ただし単発の作品としてみるとディテールにアラが目立つ事が気になります。また前作ほどのテーマ性を感じなかったです。
自分は結構他の方のレビューに引っ張られてしまうのですが、ライジングのレビューを色々見ていて個人的に共感したマイナスポイントについて。
まず序盤のプロット。あんな強盗みたいな事でウェインが破産状態に追い込まれる事は証券取引等監視委員会があるのでありえませんという。。あんなおかしな強盗騒ぎで財を失うか?そこは司法がもうちょっとしっかり法整備してるはず…
今までノーランが創り上げてきた、言い換えれば設定した、大人のバットマンの世界観。そのリアリティラインを自ら超えてしまっているなあと矛盾を感じました。
あと序盤で説明が入りますがハービー・デント法の施行によりゴッサムという都市はクリーンな街に変貌しています。組織犯罪に携わったものは仮釈も認められないので、以前のような警察とギャングの癒着や腐敗も鳴りを潜めているわけです。例えハービー・デント自身の本性については嘘で塗り固められていたにしても。
にもかかわらず、相変わらず影の同盟はゴッサムは腐敗しているからとちょっかいを出してきます。そこに現在のゴッサムを攻撃する何らかの理由があれば納得できるんですが。二都物語を下敷きにしたストーリーという事で、最初は富を独占している資本家から富を奪い再分配しようというベインの義賊的な宣言(襲う大義)が出されるんですが、結局のところ実際の目的はいつの間にかすり変わり単にゴッサム爆破の大義なきテロリズムをひきおこしたいという結論はちょっと残念でした。
ビギンズではバットマンと比してマクロな視点での正義を志向していた影の同盟が、本作では同じ影の同盟でも、ベインはただ単に好きな人に頼まれて一都市を壊滅させようとするという…黒幕も亡き父の願望を成就させたいからという事がゴッサムを襲う理由。だからゴッサムはクリーンになったからもう攻撃する必要ないから!と観ながら突っ込みを入れてしまいました。細かなディテールの突っ込みどころもたくさんあります。

でも、でもやっぱりラストのシーンは感動しました。マイケル・ケインとクリスチャン・ベイルの邂逅はグッと来ました。
このシリーズを超えるバットマンが今後でてくるかなあ。