pika

ダークナイト ライジングのpikaのレビュー・感想・評価

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)
3.5
数カ月ぶりに何か映画を見たくなってふと録画してあった今作を再生してみたら最後まで見てしまった。
何度見ても長いなぁと思いつつストーリーは盛り込み過ぎなほどで長さの割に余韻なくサッササッサと進んでいくため飽きずに見れる。
ただ説明的な部分をダラダラやる割に演出面での面白味はないので大絶賛!とはいかず文句を言い始めればあれよこれよと湧き出てはくるんだが、何だか妙に惹きつけられるし役者が超最高でスーパー魅力的なのでなんだかんだ好きだ。
何度見てもまた飽きずに見たくなるアン・ハサウェイのキャットウーマンとトム・ハーディのベイン。最高過ぎか。『ダークナイト』のヒース・レジャー然り、キリアン・マーフィ然りたまらないほど惚れるキャラクターが出てくるのでそれを見るためだけにって何度も見ちゃう。役者の力もあるし役者を撮るのが上手いのだろうか。魅力的だよなー。素晴らしい。

迫力があり重厚な画面作りは一見映像で語っている演出に見えるが思ったよりも大味。そこまで配慮しなくてもいいのにと思うくらい細かく映像で見せていて常に間延びしている。しかも不自然に感じるレベルの説明台詞も2つ3つあって少し驚いた。
緊迫感や瞬間の盛り上がりをカットのリズムや画面の繋がりではなく劇伴に頼っているように思えてしまう。音声を消してみたら悲惨になるシーンとかありそう。未確認ですが。
キャラクターの思考の変化や決意などのテーマの基盤ともなる重要な部分が勿体ない感じになってる。言いたいことやりたいことは十分伝わるんだけど映画に没頭している状態で自然な流れでは納得できない。一瞬映画の外に意識が出ちゃって冷静になってしまう。こういう話の筋だからキャラクターの感情はこう変化して進んでいきますっつー流れが見えてしまう。頭で理解しなければならないというか、キャラクターがまるで目の前に生きて存在しているように感情を体感することは全くできない。そういうもんだよねって補完するというか。
あと対面シーンなのに撮る角度が目線とずれて見えたり会話シーンは切り替えばかりだったり普通なんだけどノーランだからって何か妙に期待して見て肩透かしを食った感じがした。

2012,7,27
2012,8,8
pika

pika