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サーモンベリーズのCのレビュー・感想・評価

サーモンベリーズ(1991年製作の映画)
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投げつけられた本が宙を舞うシーン、その瞬間だけスローモーションで切り取られる。これを観て、ニヤついてしまう。大好きで何度も観ている「バグダッドカフェ」でもcalling youをバックに車が走ってくシーンで、同じような演出があった。(監督自身が意識しているのかどうかは別として)ああ、バグダッドカフェを撮ったひとの作品観てるんだなあ、と思わずにはいられないアイテム(旦那の持つ双眼鏡!)やセリフ(イライラする嫁に月に一度のやつか?と問う)や色と、光の使い方にも、つい頰が緩む…。



顔も知らない両親を探すべく、自分の過去を知るべく、自分と同じ名前を持つ土地にやってきたひとりの女と、悲しい過去を持つ心を閉ざした女の間に生まれる友情を描く。しかし、ふたりの間に芽生えた友情は、次第に…。この展開にドキドキとせざるを得ない…。「好き」にも色んな種類があるもんね。


部屋いっぱいに置かれたサーモンベリーのジャムの赤さにうっとりとした。色がほんとうに気持ちいいな。この色彩表現は、多分この監督にしか出来ない。
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