ウルトラ、ミラクル!
舞台は監督の出身地、青森県。
少年のような青年陽人と元彼を事故で亡くした町子とのラブストーリー、
だと思って観たら腰を抜かす。
全編津軽弁がまるで外国語のよう、
農薬をかぶってゾンビになったり、首なし人間が闊歩したり、
両想いになって超ハッピーに森を駆け回ったり、熊になったりする。
人の声や言葉が反響してリズムのように心地よい映画。
生と死、言語の違い、子供と大人、先入観を全て取っ払ってくれる。
稲穂、田畑の柔らかな緑、闇夜の花火。
それを背に繰り返される二人の何気ない会話。
くるくるとまわる自転車。
とまった心臓の音に耳を澄ますシーンがとっても好き。
心臓が止まっても生きていられる。
脳だけになっても大好きな人の傍に。
最後の脳落としゲームに泣き笑いで拍手しちゃった。
しんみりなんてさせてやらねーぜと言わんばかりのラスト。
常人では考えまい。
あっぱれ。
最高。