真世紀

聖なる酔っぱらいの伝説の真世紀のレビュー・感想・評価

聖なる酔っぱらいの伝説(1988年製作の映画)
4.4
ルトガー・ハウアーが酒飲みの浮浪者に扮する。橋の下で眠る彼の前に金を差し出す老紳士が。しかもその金は返したければ聖テレーズの教会へ献金してくれという条件。「君は誇り高い男だ」の一言がルトガーを人間らしい生活へ引き戻す。

それまでは寝る前に寝具代わりに拾い集めた新聞をニューススタンドで買い、「今日は誕生日なんだ」と言葉を交わす。もらった金で久々に酒を飲む前に自分の身なりを気にして理髪店へ。そして昔の恋人や友人との再会。引越しの仕事を手伝ったり、お金が入るたびに教会へ向かうも何かが起きて返せないのだが。

人間の尊厳はちょっとしたことから回復するというのがしみじみ伝わってくる作品。
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