のび

誘惑のアフロディーテののびのレビュー・感想・評価

誘惑のアフロディーテ(1995年製作の映画)
3.5
レニーとアマンダの夫婦は、マックスという養子を引き取る。数年後、夫婦仲の冷え切ったレニーはマックスの実の母親探しに熱中してゆくという物語。

レニーはまっすぐに突き進む。すべては愛する息子のマックスのために。マックスの「理想的」な母親のために。そんなレニーの愛は、多少ゆがんでいるようにも見えるが、マックスのために注ぐまっすぐな愛情だ。その愛情が、一歩間違えれば壊れてしまいそうな幸福をもたらす。

この物語のラストは、こういう幸福のかたちがあるのかと思わせる。知らないこと、知らせないことが、今ここにある幸福を最大にさせると、レニーとリンダは互いに確信しているからこそ、このようなラストシーンが成り立つのだろう。すべては運命がつかさどるよりもずっと奇妙なことが、この世界では起こりうるのだと思わせるラストシーンだ。